ゆりかごに、光差す君

BL風味のSSでございます。

実は擬人化。

何と何かは…途中で分かる…かな?どうやろ(笑)
お暇つぶしに、関西弁のイントネーションでドウゾheart02








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4:00AM

ふと、目が覚めた。枕元のケータイを見る。
4:03…しん、と静まりかえり、何の音も聞こえない。ありえないくらいの静けさ。
     新聞屋のバイクの音くらい、聞こえてもいいのに。
そう思って、神尾は暖かい布団から出てベッドを降り、窓のカーテンを開ける。
と、曇っている窓を手で拭くと、白いものがちらちら見える。

     雪?
窓を開ける。
冷たい空気が部屋に入り込む。
雪が降っていた。
夜遅くから降り始めたのだろう、屋根や木が白く見える。

     雪って、
音を吸収するから、静かなんだって、聞いたことあるけど、ホントなんだ。
そんなことを思う。
住宅街は真っ暗で、どの家の窓にも灯りは灯っていない。
道の街灯が、積もった雪の白さを際立たせる。

この世に、自分しかいないんじゃないか。

そんな錯覚に陥るほど、静かで、誰も居ないようなのだ。

…そして思い浮かぶ、一人の男。

     あいつのところにも、降ってるかな…
そう思ったら、持っていたケータイを開けて、発信履歴の先頭をリダイヤルしていた。

かなりの確率で、発信も着信も先頭は、同じ名前。

呼び出し音を少し聞いてから、ハッと気づく。
     しまった、怒られる…。
怒鳴り声が、もう、今にも、薄っぺらい端末の向こうから聞こえそうだ。
切ろうとしたその瞬間、

『…何だ』

ちょっと、掠れた声が聞こえた。

「あっ、あの、ごめん、出ると思わなくて…起こしちまったよな、悪い、ホントごめん、
またちゃんと謝るから、じゃあ…」

『起きてたぜ』

「え」

『起きて、てめぇのこと考えてた』

「…!」

『そうしたら、かかってきた』

「うん、オレも、跡部のこと、考えてたよ…」

『目が覚めたら、雪が降ってた』

「うん」

『もしかしたらこの世界に居るのは、俺だけじゃねぇかと思って』

「…うん」

『でもてめぇの顔が浮かんで』

「うん…」

『神尾のところにも、降ってんのか、って』

「オレも…跡部とおんなじこと、考えてて…
跡部のところにも降ってんのかな~って思ったら、かけちゃってた」

『そうか』

「お、おんなじこと、考えてたんだな」

『そうだな』

何だろう、この、幸福感は。

『じゃあな』

「う、うん、オヤスミ」

『おやすみ』

通話時間、2分17秒。
もしかして、自分しか居ないんじゃないかと思ったこの世界で
言葉を交わした相手が、跡部だったなんて。

2人だけが、存在した時間だ。
2人しか、存在しなかった時間だ。

神尾はカーテンを開けたまま、ベッドに潜り込む。
体が、じんわりと、暖かさを取り戻してゆく。

外から、バイクの音が聞こえてきた。
この雪で、ゆっくりと走っているようだ。

世界が、目を覚ます。

そんな時間に、神尾はケータイを握りしめて、目を閉じた。


オワリ

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沖田のこと

沖田ぐりこ

Author:沖田ぐりこ
美形屋庭球部分室の絵担当。
現在のジャンルは
テニプリ・ベカミ

好きなものは…色々
歴者です(歴史好き)
(新選組(幕末)と信長(戦国))

電車もちょっと(だいぶ?)好き
スポーツ観戦も割と(かなり)好き

他にも色々。
まあ、キホン、腐女子ってコトで。

すずらんの花言葉は
『幸福が帰る』だそうです
被災地に幸福が、
笑顔が戻る日を応援しています!!

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